XXよりもYYという表現は気をつけて使おうと思った話

本気出して考えてみた

大切にしていることや大事にしようと思っていることを伝えるときに、「XXよりもYY」や「XXの方が」のような比較表現が使われることがあります。これらの表現は、発信した本人の意図が正しく伝わらないことが多いと感じたので、気をつけて使おうと思いました。

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XXよりもYYという言い方

「XXよりもYY」という比較表現は、「XX<YY」という式を表しています。この表現を使うときはYYを強調するためにXXと比較しているに過ぎません。したがって、XXの価値については特に触れられないことが多いです。

この際に受け取り手は、

  • (XXもすごく大切なんだけど、)XXよりもYYが大切だよね
  • (XXはそれほど大切ではないので、)XXよりもYYが大切だよね

のように人によってかなり幅広い解釈をします。

したがって、発信した本人は「YYが大切だ」ということを伝えたかったのにも関わらず、「XXは大切ではない」「XXは必要ない」という意図しない切り取られ方をしてしまう可能性があるのです。

アジャイルソフトウェア開発宣言の例

アジャイルソフトウェア開発宣言がとてもわかりやすい例です。

プロセスやツールよりも個人と対話を、
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、
契約交渉よりも顧客との協調を、
計画に従うことよりも変化への対応を、

価値とする。

アジャイルソフトウェア開発宣言 https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html

この部分は特徴的なのでよく注目される一方、同時に最も誤解を生みやすい部分でもあります。

この表現だけを読んで各項目の左側のことがらは大切ではないと読み取り、

  • アジャイル開発はドキュメントを書かない
  • アジャイル開発は計画をしない

と誤解してしまうケースをよく見ます。

しかし、実はアジャイルソフトウェア開発宣言では直後に以下のように記述されています。

すなわち、左記のことがらに価値があることを認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。

アジャイルソフトウェア開発宣言 https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html

つまり、アジャイルソフトウェア開発宣言ではドキュメントにも計画に従うことにも価値があるとされているにも関わらず、発信者たちの意図とは異なる誤解が生まれてしまっているのです。

しっかりと補足されているのにも関わらず誤解が生まれてしまうということは、この部分を読まずに「XXよりもYY」という部分だけを読んでいるのか、あるいは読んだ上でも誤解が生まれてしまっているのでしょう。

XXも大切だしYYも大切だよね

アジャイルソフトウェア開発宣言以外にも、「ライトウィングよりもレフトウィングが大切だよね」「エンジニアはマネジメントよりもエンジニアリングを磨くべき」のような表現も同様の誤解が生まれているように感じます。おそらくほとんどの場合、発信者たちはどちらも大切だと考えている上での発言ですが、その部分が正しく伝わっていない可能性があるのです。

自分も発信する側として、そういう表現を使うことがあったので、誤解を生みたくないときは「XXも大切だしYYも大切だよね」という表現に変えてみようと思いました。

一方で受け取り手としては、一つのことが大切なときに他のことが大切ではないと考えてしまうのは少し偏った深読みをしてしまっているように感じます。大切なことは何個あってもよくて、自分の中で優先順位がついていれば困らないと思うので、素直にメッセージを受け取ってみようと思いました。

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